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ChatGPTはどこまで覚えているか|記憶の仕組み完全ガイド

ChatGPT
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ChatGPTはどこまで覚えているのか|安全な使い方とリスク整理

「ChatGPTはどこまで覚えているのか」
「会話の内容や会話履歴をどこまで残しているのか」
「メモリ機能をオンにすると個人情報まで覚えられてしまうのではないか」

こんなモヤっとした不安を持ちながら、検索してたどり着いたあなた向けにこの記事を書いています。

仕事でもプライベートでも毎日ChatGPTを使い込みながら、社内研修や導入支援もしている立場として、「ChatGPTの記憶がどこまで届くのか」「短期のコンテキストと長期のメモリ機能の違い」「ChatGPTの記憶期間や無料版と有料版の違い」「会話を引き継ぐときのコツ」などを、できるだけやさしく整理しました。

特に、ChatGPTのメモリ機能が登場してからは、ChatGPTメモリ機能がどこまで覚えているのか、ChatGPTが過去の会話履歴をどこまで参照するのか、ChatGPTが個人情報をどこまで覚えているのかといった質問を本当によく受けます。

ここが曖昧なままだと、「仕事ではちょっと使いづらいな……」となってしまいますよね。

そこでこの記事では、ChatGPTがどこまで覚えているのかという根本的な疑問に答えつつ、短期的なコンテキストと長期的な記憶(メモリ機能+チャット履歴参照)の違い、ChatGPTの記憶期間と無料版・Plus版・Business版などのざっくりした違い、安全な個人情報の扱い方、会話を引き継ぐ実践的なテクニックまでをまとめていきます。

読み終わるころには、「ChatGPTがどこまで覚えているのか」が自分の言葉で説明できるようになって、安心して仕事や学習に活かせるようになるはずです。

一緒に整理していきましょう。

この記事のポイント
  • ChatGPTの短期記憶(コンテキスト)と長期記憶の違いが分かる
  • メモリ機能とチャット履歴参照の仕組みとプランごとの違いを把握できる
  • 個人情報を守りながらChatGPTの記憶機能を安全に使うコツが分かる
  • 「忘れられた」ときの原因とトラブル対処、実践的な活用術を学べる

ChatGPTはどこまで覚えているか

ここではまず、ChatGPTの「記憶」を大きく二つに分けて整理します。

ひとつは、そのチャットの中だけで有効な短期記憶(コンテキスト)。もうひとつは、メモリ機能とチャット履歴参照からなる長期的な記憶です。

短期記憶は会話が長くなると自然に流れていきますが、長期記憶はあなたの好みやプロフィールをまたいで覚えておくイメージです。

この違いが分かると、「なぜさっき決めたルールを忘れたのか」「なぜ別スレッドでも前提を分かってくれているのか」がスッキリします。

「AIの記憶=なんでも無限に覚えている」というイメージを持たれがちですが、実際にはかなり仕組みが分かれていて、上限もルールもあります。

むしろ、人間側が仕組みを知っておくことで、「ここから先は忘れるかもしれないから、こうしておこう」といった設計もできるようになります。

ここが分かるかどうかで、ChatGPTを「場当たり的に使うだけ」から「長期的な相棒として使う」へ、一段ギアを上げられますよ。

ChatGPT短期記憶とコンテキスト

まず押さえておきたいのが、ChatGPTの短期記憶、いわゆるコンテキストの仕組みです。

私はよく「作業机の上に並べたメモ」にたとえて説明しています。

あなたとChatGPTのやりとり(あなたの質問とChatGPTの回答)が、一問一答ごとにメモ用紙として机の上に積み重なっていくイメージですね。

ChatGPTは次の回答を考えるときに、この机の上に乗っているメモ全体を見ながら、「今の流れに合う答えはどれか?」「さっきの前提と矛盾しないか?」を判断します。

たとえば、最初に「この記事は初心者向けに、やさしい言葉で書いて」とお願いしたとします。

その指示が机の上にあるかぎり、ChatGPTは毎回それをチラッと見ながら、文章のトーンや構成を調整してくれるわけです。

ただし、この作業机の広さには限界があります。トークンという単位で上限が決まっていて、GPT-5.1系などのモデルでも一度に扱える情報量には天井があります(何万〜十数万トークンレベルですが、ここでは「かなり長文まで入るが無限ではない」くらいに理解しておけばOKです)。

この「トークン」というのは、ざっくりいうと単語や文字を細かく分割した単位で、漢字1文字やアルファベット数文字、句読点などをまとめて1トークンと数えるイメージです。

会話が長くなってくると、机がいっぱいになってくるので、新しいメモを置くためにいちばん古いメモから順番に机の外に押し出されていきます

これが、短期記憶の「忘却」の正体です。

「さっき決めたルールを急に守らなくなった」「途中から別のトーンで書き始めた」というときは、だいたいこの“机から落ちた”現象が起きています。

ここでややこしいのが、「画面上ではちゃんと冒頭の会話がスクロールすれば見えているのに、ChatGPTの回答には反映されていない」というケースです。

これは、人間のあなたの画面には昔のメモも残っているけれど、モデルが回答を生成するときに参照できるのは「机の上に残っている範囲だけ」というギャップがあるからです。

ここを誤解していると、「さっきの会話を見ているはずなのに、なんで覚えていないの?」とイラッとしてしまいやすいポイントでもあります。

実務で記事執筆やプログラム修正などにChatGPTを使っていると、数万〜十数万文字規模の長いスレッドになることがよくあります。

このレベルになると、最初に決めたルールや前提条件が机の外に落ちてしまいがちです。

なので私は、長くなりそうな案件ほど「1スレッドで完結させず、要所ごとに区切って新しいスレッドに引き継ぐ」運用をおすすめしています。

これだけでも、短期記憶の限界でハマるトラブルはかなり減りますよ。

  • 短期記憶=そのスレッドの中で使われる一時的な作業机
  • 古い会話から順に端から切れていく(読み返せるけれど、モデルは参照できなくなる)
  • 長文PDFを読ませたり、長時間のブレストをするときほど机の限界に近づきやすい
  • 「なんか急に話がズレたな」と感じたら、机から古いメモが落ちていないか疑ってみる

この短期記憶の前提を押さえておくと、「ChatGPTはどこまで覚えているか?」という問いに対して、まずは「1スレッドの中では机の広さまで、それを超えたら古い順に忘れる」という第一の答えを持てますよ。

コンテキストウィンドウと会話の文脈

コンテキストウィンドウという言葉は、「作業机の広さ」をもう少し専門用語にしたものです。

テクニカルには「モデルが一度に読み込めるトークンの範囲」と定義されますが、日常利用では「ChatGPTが一回の回答を出すときに、会話のどこまでを“前提”として読めるか」という理解で十分です。

長時間ChatGPTとやり取りをしていると、途中から「最初に決めた前提」を守らなくなることがあります。

最初は「初心者向けに」とお願いしていたのに、途中から専門用語だらけになったり、「敬語で」と頼んでいたのにタメ口混じりになったり。

ここでイラっとする気持ち、すごく分かります。

これは、その前提を説明したあたりの会話が、コンテキストウィンドウの外に押し出されてしまったときに起こりやすい現象です。

つまり、ChatGPTに悪気があるわけではなく、単純に「物理的にそこまで読み込めていない」状態なんですね。

人間でいうと、「ノートの前半が破れてなくなっちゃったから、今は後半だけ見ながら考えている」感じに近いです。

私が実務でよくやっている対策は、次の3つです。

  • 長くなりそうなタスクは、最初に「この記事のルール」や「プロジェクトの前提」を箇条書きでまとめておく
  • 区切りのいいタイミングで、「ここまでの前提をまとめて」と頼み、ChatGPTに要約させておく
  • 要約結果を、新しいチャットに貼り付けて「この前提で続きから」と伝えて再スタートする

特に2つ目と3つ目はかなり効きます。

コンテキストウィンドウの限界を超えても、重要な前提だけをコンパクトに持ち運べるので、「覚えていない問題」をかなり軽減できます。

要約するときは、単に「要約して」だけでなく、「今後も使う前提だけを抜き出して箇条書きで」と指定すると、引き継ぎに使いやすい形でまとめてくれますよ。

コンテキストを節約するテクニック

もう1つ、意外と大事なのが「コンテキストの節約」です。

たとえば、毎回のメッセージで長い定型文をペーストしてしまうと、そのたびに机のスペースを消費してしまいます。

そういうときは、以下のような形にしておくと、コンテキストがかなり長持ちします。

  • 最初の一回だけ定型文を貼って、「このルールを今後の会話でも守って」と伝える
  • そのうえで、メモリ機能に保存してもらうか、要約版だけを残してもらう

逆に、「毎回同じ長文プロンプトを丸ごと貼る」という使い方は、コンテキストを無駄遣いしやすいので、長時間のプロジェクトにはあまり向きません。

このように、コンテキストウィンドウは「AIの限界」というよりは、「人間がどう設計するか」で体感がかなり変わる部分です。

うまく設計してあげると、「ChatGPTは途中で前提をすぐ忘れる」という印象が、「こちら側が前提を整理してあげれば、かなり安定して覚えていてくれる」に変わっていきます。

長期記憶メモリ機能の仕組み

次に、短期のコンテキストとは別枠で存在するのが、ChatGPTの長期記憶、いわゆるメモリ機能です。

ここは「自分専用ノート」だと思ってください。

スレッドをまたいで効いてくるので、今日はスマホから、明日はPCから、と環境を変えても、同じアカウントであれば「この人はこういう人だな」という前提を引き継いでくれます。

メモリは大きく二つの仕組みで動いています。

  • 保存されたメモリ(Saved Memories)
    「私はWebマーケティング担当です」「記事はいつもです・ます調で」「子ども向けのプログラミング教室を運営しています」といった情報を、あなたが明示的に覚えさせたり、ChatGPTが役立ちそうだと判断して保存したりする領域です。メモリ一覧画面を開くと、「あなたについて」「書き方の好み」「よく扱うトピック」などのカテゴリーでまとまっているのを確認できます。
  • チャット履歴からの要約的な記憶(Chat history)
    過去の会話全てを丸ごと保存しているわけではなく、「どんな分野をよく相談しているか」「どんな口調が好みか」「どのツールやサービスを頻繁に使っているか」といった傾向を要約して記憶します。何十件ものチャット履歴をそのまま読み直しているわけではなく、「このユーザーはマーケティングと生成AIの相談が多い」「敬語でフレンドリーなトーンを好む」といった“プロフィール的なエッセンス”だけを抽出しているイメージです。

どちらも、あなたがメモリをオフにしたり、特定のメモリを削除したり、メモリ全体をリセットしたりできるようになっています。

つまり、「覚えていてほしいことだけを長期的に残し、いらなくなったら消す」という人間側のコントロールが効く仕組みです。

どんな情報をメモリに入れると便利か

私が日々使っていて、「これはメモリに入れておくと便利だな」と感じているのは、次のような情報です。

  • 自分の職種・役割(例:BtoBマーケター、エンジニア、フリーランスデザイナーなど)
  • よく扱う媒体(例:WordPressブログ、YouTube、X、メルマガなど)
  • 記事のトーンや文体(例:です・ます調、フレンドリー寄り、専門用語はかみ砕いて説明、など)
  • 学習中のテーマ(例:統計学の基礎、Pythonの基礎文法、財務諸表の読み方など)

逆に、「あまり長期的に残しておきたくない情報」は、メモリには入れないようにしています。

具体的には、プロジェクト固有の機密情報や、特定の顧客名、まだ方針が固まっていない数値情報などですね。

こういった情報は、スレッド内の短期記憶(コンテキスト)だけで扱い、必要がなくなったらスレッドごと削除する、という使い分けをしています。

短期記憶(コンテキスト)はそのスレッドの中だけで完結しますが、メモリ機能はスレッドをまたいで効いてくる「あなた専用プロファイル」のような役割を持っています。

長く付き合う前提で、「これを覚えてくれていたら楽になるな」という情報だけを厳選して入れていくと、ChatGPTがぐっと“相棒感”を増してきますよ。

チャット履歴参照機能と違い

「じゃあ、普通にチャット履歴が残っているのと、メモリ機能は何が違うの?」という質問もよくいただきます。

ここは整理しておくとスッキリします。

ざっくりいうと、チャット履歴は「過去ログそのもの」、メモリは「過去ログから抽出されたエッセンス」です。

チャット履歴そのもの

まず、あなたがこれまで行ってきたチャットは、履歴として一覧で残ります。

これは「メールの受信箱」のようなイメージで、どのチャットも、開けばその時点の会話ログを読み返すことができる状態です。

あなた自身は、過去の会話を見返しながら、「このときどういう流れで決めたんだっけ?」と振り返ることができます。

あくまで、あなたのUI上で読み返せるというだけで、ChatGPTが次の回答を生成するときに参照するのは、先ほどのコンテキストウィンドウ(作業机)の範囲に収まっている部分だけです。

ここを混同すると、「履歴には残っているのに、なぜ今の回答に反映されないの?」というモヤモヤに繋がりやすいので注意です。

ただし、この「履歴に残っている=いつでもモデルが中身を全部読める」という意味ではありません。

チャット履歴の「要約的な活用」

メモリ機能とアップデート後の仕組みでは、これらの履歴全体から、あなたに関する重要そうな情報や傾向だけを抽出して、今後の回答に活かすようになっています。

すべてのログをそのまま読み込んでいるわけではなく、要約レベルで「参考にしている」と考えると近いです。

たとえば、過去に何度もマーケティングの相談をしていると、後の会話で「マーケティングを意識した文章にしましょうか?」といった提案をしてくれるようになる、といったイメージですね。

逆に言うと、一度しか出てきていない、しかも重要度が低そうな情報は、メモリとしては優先度が下がります。

人間でも、「何度も話題にしていることは覚えているけど、一回だけ出てきた雑談は忘れる」ということがありますが、それに近い動き方です。

ここでのポイントは、「なんとなくChatGPTが分かってくれていること」と「明示的にメモリに入れていること」の間に差があるということです。

絶対に外してほしくない前提があるときは、「この情報を今後も使う前提として覚えておいて」と明示的に伝えたうえで、メモリ一覧に入っているかを確認しておくと安心です。

  • チャット履歴:メールの受信箱のように、過去の会話ログがそのまま残る
  • メモリ:履歴の中から「この人にとって重要そう」と判断された情報の要約
  • モデルが次の回答で参照するのは、「コンテキストウィンドウ+必要に応じてメモリ」の組み合わせ

違いを理解しておくと、「履歴に残す」「メモリに覚えさせる」「スレッドを削除する」の使い分けがしやすくなります。

無料版とPlusのメモリ機能

次に気になるのが、「無料版と有料版で、記憶にどれくらい差が出るのか?」というポイントだと思います。

ここはざっくりとした傾向としての違いだけ把握しておけば十分ですが、導入検討のときによく質問されるので、少し丁寧に整理しておきましょう。

無料版でも、「あなたについての情報を覚えておいて」といったメモリ機能は基本的に使えます。

ただし、履歴全体の活用のされ方や、コンテキストウィンドウの広さ、利用できるモデルのバリエーションなどは、PlusやPro、Businessの方が優位な設計になっています。

特に、「毎日仕事でガッツリ使う」「長期のプロジェクトで同じAIに伴走してもらいたい」というニーズがある場合は、Plus以上のプランを検討する価値が高いと感じています。

プランメモリ機能チャット履歴参照イメージ
無料版Saved Memories中心で利用可履歴の活用はやや限定的基本的な「覚えておいて」は使える
Plus / ProSaved Memoriesをより柔軟に活用過去の会話履歴を要約して広く参照長期的なパーソナライズが進みやすい
Business / Enterprise組織向けに管理機能が強化されたメモリワークスペース単位のポリシーで制御チームで安全に長期利用しやすい

※仕様や名称、提供プランは今後変わる可能性があります。
正確な情報は公式サイトやヘルプセンターをご確認ください。

Plus以上のプランでは、過去の会話履歴からより深くパーソナライズされた回答が返ってきやすく、さらに学習モード(Study Mode)のように長期的な学習の文脈も踏まえて対話してくれる機能も提供されています。

学習モードでは、あなたの理解度や過去の質問傾向を踏まえて、復習すべき範囲や次に進むべきテーマを一緒に考えてくれるので、「AI家庭教師」的な使い方がしやすくなります。

BusinessやEnterpriseでは、これに加えて「組織として、どこまでメモリを許容するか」「どのデータを保存してよいか」といったポリシーを管理者側でコントロールできるようになっています。

ここは、社外秘情報や顧客データを扱う企業にとって非常に重要なポイントで、単に「高機能だから上位プラン」というより、「情報ガバナンスの観点からも上位プランを選ぶ」という意味合いが強くなってきます。

  • 個人の学習や副業レベル:無料版+必要に応じてPlus
  • フリーランス・少人数チーム:Plus / Proでメモリと学習モードをフル活用
  • 社員数が多い企業・機密情報が多い組織:Business / Enterpriseでポリシーとセット導入

あくまで一般的な目安なので、実際には利用頻度・扱う情報の機密度・予算などのバランスを見ながら判断するのがおすすめです。

個人情報とメモリ機能の範囲

一番気になるのが、「個人情報をどこまで覚えられてしまうのか?」という点ですよね。

ここは、私自身も時間を割いて説明しているポイントですし、ChatGPTを仕事で使うかどうかを決めるうえでの分かれ目にもなります。

まず前提として、ChatGPTのメモリは、あなたが共有した情報のうち、今後の会話に役立ちそうなものだけを要約して保存します。

逆に言うと、そもそも入力していない情報は覚えようがないというのも事実です。

とはいえ、一度入力した情報は、短期記憶・長期記憶ともに一定期間はシステム内に残る可能性があるので、「絶対に漏れてもらっては困る情報は、そもそも入力しない」が基本スタンスになります。

そのうえで、実務的には次のようなスタンスをおすすめしています。

  • 氏名・住所・電話番号・メールアドレス・クレジットカード情報などは入力しない
  • 顧客名や社名は、イニシャルや仮名に置き換える(A社・B社など)
  • 「これは社外秘かも」と一瞬でも迷った情報は、ChatGPTでは扱わない
  • どうしても扱いたい場合は、ChatGPT Business / Enterpriseなど、組織向けの契約と社内ルールをセットで整える

また、「モデルの改善に自分のデータを使って良いかどうか」は、設定画面からコントロールできるようになっています。

履歴は残したいけれどモデルのトレーニングには使ってほしくない、という場合は、履歴はオンのままにして「モデルを改善するために会話を利用する」設定だけオフにする、といった細かい調整も可能です。

データの取り扱いについての全体像は、OpenAI公式のデータ管理ポリシーやメモリに関するFAQがベースになっています。

仕様や保持期間、利用目的などはアップデートされる可能性があるので、OpenAIの「Memory FAQ」のような一次情報を定期的に確認しておくと安心です。

また、メモリ機能については、設定画面からいつでもオフにすることができますし、特定のメモリだけを削除したり、メモリ全体をリセットしたりすることも可能です。

迷ったときは、一度すべてのメモリを削除してから、「本当に覚えておいてほしい情報だけを少しずつ追加する」運用に切り替えると、気持ち的にもスッキリしますよ。

ChatGPTはどこまで覚えているか活用術

ここからは、ChatGPTの記憶を「どうコントロールするか」「どう安全に活かすか」という実践編に入っていきます。

メモリ機能のオン・オフ、一時チャットの使い分け、メモリの削除方法、トラブル時の対処法、そしてPulseや学習モードのように記憶を前提とした新機能との付き合い方まで、私が実際にやっている工夫も交えながらお話しします。

単に「覚える・覚えない」の話ではなく、「覚えさせたいことだけをうまく覚えさせて、覚えてほしくないことは残さない」というバランス感覚が大事になってきます。

ここを押さえておくと、「ChatGPTはどこまで覚えているか不安だから使わない」から、「どこまで覚えさせるかを自分で決める」にマインドが切り替わっていきますよ。

メモリ機能オフと一時チャット

「この相談だけは覚えておいてほしくない」「検証用だから何も残したくない」というシーン、普通にありますよね。

たとえば、新しいサービス名や機密性の高いキャンペーン案を試しに投げてみるとき、あるいはセンシティブなテーマについて仮説ベースで相談したいときなどです。

そういうときに頼りになるのが、メモリ機能のオフ設定と一時チャットです。

メモリ機能をオフにする

設定メニューのパーソナライズ/メモリの項目から、メモリ機能を丸ごとオフにできます。

オフにしているあいだは、新しいメモリも作られず、過去に保存されたメモリも参照されません

あとでまたオンに戻すこともできるので、「今日は検証なので、一旦オフで使おう」という運用も現実的です。

たとえば、研修用のデモで「わざと極端な例」を入力するときや、クライアントの実データを使わずに似た設定でシミュレーションするときなどは、一時的にメモリオフにしておくと安心感が違います。

メモリをオフにしていても、コンテキストウィンドウの範囲内では会話の流れは保持されるので、「今のチャットの中で成立する議論」であれば問題なく進められるでしょう。

一時チャット(Temporary Chat)の活用

もう一段階踏み込んで、「この会話そのものを、今後のメモリに一切反映させたくない」というときは、一時チャットが便利です。

一時チャットでは、以下のような動きになります。

  • 既存のメモリは参照されない
  • このチャットの内容も新しいメモリとして保存されない
  • 履歴に残さずにクローズできる

一時チャットの細かな仕様(保持期間など)は今後も変わる可能性がありますが、「ブラウザのシークレットウィンドウ的に使えるモード」と理解しておくとイメージしやすいと思います。

メモリオフ/一時チャットを使う目安
  • 実在の個人名や住所、連絡先が出てくる相談
  • まだ公表していない新サービス名・プロジェクト名が出てくる内容
  • 社外に出したくない具体的な数値や契約条件が含まれるケース

私自身は、「普段はメモリオン+通常チャット」「センシティブ寄りの相談や検証はメモリオフor一時チャット」という使い分けをしています。

こうしておくと、「うっかり覚えさせてしまったらどうしよう」というストレスがかなり減るので、結果的にChatGPTを積極的に使いやすくなりますよ。

メモリ削除とチャット履歴整理

「一度覚えさせた内容を忘れてほしい」時には、どうすればいいでしょうか。

ここは少しだけコツがありますが、手順自体は難しくありません。

ポイントは、「メモリ」と「チャット履歴」は別々に管理されているということです。

メモリ削除は基本的に2ステップ

OpenAIのメモリFAQでも触れられていますが、保存されたメモリを実務的に「完全に消したい」場合は、次の二つの操作が推奨されています。

  1. メモリ管理画面から、該当するSaved Memoriesを削除する
  2. その情報を最初に共有したチャット(会話スレッド)自体も履歴から削除する

1だけでも実務上はかなりスッキリしますが、「痕跡を残したくない」という観点では、2までセットでやっておくと安心感が違います。

特に、クライアントとのやりとりに近い情報や、機密度の高い数値が含まれるスレッドは、プロジェクト終了時にまとめて見直しておくことをおすすめします。

チャット履歴の整理習慣

もう1つ、私がよくおすすめしているのは、チャット履歴をプロジェクトごとに整理しておくことです。

なんとなく1つのスレッドに何でもかんでも詰め込んでしまうと、コンテキストの観点でも、情報管理の観点でも、あまり良いことがありません。

  • 案件やテーマごとにスレッドを分ける
  • 終わったプロジェクトのスレッドには「【完了】」などのタグっぽいタイトルを付ける
  • もう参照しないスレッドは、メモリ削除とセットでアーカイブまたは削除する

こうしておくと、「このプロジェクトに関する会話だけを見直したい」「この顧客に関するスレッドをすべて削除したい」といったときに、一気に整理しやすくなります。

結果的に、「ChatGPTはどこまで覚えているか」が自分で把握しやすくなり、心理的なモヤモヤも減っていくでしょう。

このサイトでも、ChatGPT会話を引き継ぐ際の整理のコツを詳しくまとめていますので、具体的な手順を知りたい場合はChatGPT会話を引き継ぐ方法とメモリ活用のポイントも参考にしてみてください。

ChatGPT記憶機能の安全な使い方

ここからは、私がよくお伝えしている「安全な使い方」のチェックリストを共有します。

個人利用でも、チーム利用でも、ここだけ押さえておけばリスクはかなり下げられます。

逆にここを曖昧にしたまま全社展開してしまうと、「あれ、そんな情報まで入れてよかったっけ?」という不安が社内に広がり、せっかく導入したのに活用が進まない……ということになりかねません。

やっていいこと・やらない方がいいこと

積極的にやっていいこと
  • 職種や業務範囲など、抽象度の高いプロフィールを覚えさせる
  • 記事のトーン、フォーマット、好みのスタイルなどをメモリに保存する
  • 学習計画や資格勉強の進捗などを記録し、学習モードと組み合わせて使う
  • よく使うテンプレート(例:メールの定型文、記事構成の型)を覚えさせて再利用する
避けた方がいいこと
  • 個人が特定できる連絡先情報や住所、マイナンバーなどを入力すること
  • 顧客リスト、契約書全文、内部の機密資料をそのまま貼り付けること
  • 健康状態や持病、法律トラブルなど、専門家に相談すべきセンシティブな内容を判断材料として丸投げすること
  • 「ChatGPTがこう言っていたから」という理由だけで、医療・法律・税務・安全に関する重要な判断を下すこと

医療・法律・税務・安全など、人生や財産に大きな影響が出るテーマについては、ChatGPTの回答をあくまで一般的な情報やヒントとして扱い、最終的な判断は必ず医師・弁護士・税理士などの専門家に相談してください。

また、組織として利用する場合は、ChatGPTのメモリやデータの扱いに関する自社ポリシーをあらかじめ決めておくことを強くおすすめします。

たとえば「個人名はすべて仮名にする」「機密度が高い情報はBusinessプラン以上の環境でのみ扱う」といったルールです。

こういったルールがあるだけで、現場のメンバーが安心して使いやすくなりますし、情報漏洩リスクの低減にもつながります。

ChatGPTのパーソナライズに関しては、メモリとカスタム指示の使い分けも重要になってきます。

カスタム指示には「このアカウント全体で守ってほしいルール」、メモリには「あなた個人の情報」を入れるイメージで整理すると分かりやすいです。

このあたりを体系的に整理した記事としてChatGPTのパーソナライズ設定とメモリ活用の基本も用意しているので、実際に設定を見直したいときに確認してみてください。

覚えていない時のトラブル対処

実際に使っていると、「あれ、さっき説明したことをもう忘れている?」という場面に出くわすことがあります。

原因はいくつかありますが、多いのは次のパターンです。

  • コンテキストウィンドウがいっぱいになって、冒頭の会話が切れている
  • メモリ機能がオフになっていて、長期記憶が働いていない
  • そもそも「覚えて」とは頼んでいないので保存されたメモリに入っていない

ここで大事なのは、「ChatGPTがポンコツだからだ」と決めつける前に、どこで情報が切れているのかを冷静に確認することです。

人間の会議でも、「最初の前提を共有していなかったから、途中で話がズレた」というのはよくありますよね。

それと同じで、AI側だけの問題ではないケースも多いです。

よくあるトラブルと対処のコツ

私が現場でよく案内しているのは、次のような手順です。

  1. まず、「前提をもう一度整理して」と頼み、ChatGPTの認識を確認する
  2. 重要なルールや前提は、箇条書きでまとめて新しいチャットにコピーする
  3. 必要なら「この内容を今後のメモリに保存して」と明示的に依頼する
  4. それでもズレが大きい場合は、メモリ設定を開いて、不必要なメモリを削除・リセットする

特に1と2のステップだけでも、「どこで話がズレたのか」がかなり見えてきます。

ChatGPTに「ここまでの内容を前提・要件・決定事項の3つに分けて整理して」とお願いすると、そのプロジェクトの“仕様書のようなもの”が一気に出来上がります。

その要約を新しいスレッドに貼り付けて、「この前提で続きをやろう」と伝えれば、ほぼ別のAIに相談しているのに近い状態でも、話をスムーズに引き継げます。

また、会話を別スレッドに引き継ぎたいときには、単にURLを貼るよりも、「これまでの経緯を自分の言葉で要約してから渡す」方がうまくいきます。

このあたりの具体的な手順は、ChatGPTの会話を引き継ぐ方法とメモリ活用のポイントで図解しています。

ChatGPTはどこまで覚えているかのまとめ

最後に、ここまでの内容を「ChatGPTはどこまで覚えているか」という問いに立ち返って整理しておきます。

ここまで読んでくださったあなたなら、かなり感覚がつかめてきていると思うので、復習も兼ねてチェックしてみてください。

  • ChatGPTの短期記憶は、コンテキストウィンドウという「作業机」の範囲で動いていて、会話が長くなると古い部分から押し出される
  • 長期記憶は、Saved Memoriesとチャット履歴からの要約的な記憶の二本立てで、「あなた専用ノート」として働く
  • 無料版でも「覚えておいて」は使えるが、PlusやBusinessではより広く深くパーソナライズされた使い方がしやすい
  • メモリはいつでもオフにでき、一時チャットを使えばその場限りの会話もできる
  • 個人情報や機密情報は原則として入力しない、必要なら組織向けプランと社内ルールをセットで整える
  • 完全に消したい情報は、保存されたメモリと元のチャット履歴を両方削除するのが基本

ChatGPTの記憶は、万能でもなければ、何でも勝手に覚えているわけでもありません。

短期記憶と長期記憶の仕組み、そして自分でコントロールできる設定をきちんと理解しておけば、「どこまで覚えているか」という不安はかなり小さくできます。

そのうえで、「どこまで覚えさせるか」をあなた自身が設計していくと、ChatGPTはかなり頼れる相棒になります。

日々の業務や学習の中で、「ここは人間が決める」「ここはAIに任せる」「ここはAIに相談してから人間が決める」といった役割分担を意識してみると、AIとの付き合い方がぐっと楽になりますよ。

生成AI促進本部では、ChatGPTのメモリ機能だけでなく、アーカイブや履歴の扱い方についても解説していますので、チャットの整理で困ったときはChatGPTのアーカイブが見れないときの対処とメモリの考え方もチェックしてみてください。

この記事を書いた人

国立大学を卒業後、2022年から2025年まで地方自治体(市役所)で勤務。
行政現場での実務を通じて、「テクノロジーが人の生活を支える力」に関心を持つ。
現在はフリーライターとして、生成AI・テクノロジー・働き方・キャリアを中心に執筆中。

「専門知識をやさしく、実生活に落とし込む」
をテーマに、公的データや一次情報をもとにした記事制作を心がけています。

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