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ChatGPTがなりきりを忘れる問題を改善する実践テクニック

ChatGPT
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ChatGPTでなりきりチャットを楽しんでいると、途中からキャラが崩れたり、口調を忘れて素のAIっぽい話し方に戻ってしまうことがありますよね。

「さっきまで完璧だったのに、急に普通のアシスタントに戻った…」という瞬間が続くと、なりきり自体を続ける気力が削がれてしまうこともあるかと思います。

実際には、コンテキストウィンドウ(会話を記憶する領域)の制限やトークン数の上限、チャットの分割の仕方など、仕組み側の理由もたくさんあります。

一方で、なりきりチャットのプロンプト設計や、キャラ崩壊を防ぐ会話の進め方を工夫することで、ChatGPTのなりきりが忘れる頻度をかなり減らすこともできます。

「仕様だから仕方ない」で諦める前に、まだできることがかなり残っているイメージです。

この記事では、なりきりチャットでよく起きる「会話を忘れる」「設定リセットされる」「キャラ崩壊する」といった現象の原因を整理しながら、会話ログのまとめ方やメモリ機能の使い方、キャラクター設定のコツなど、実際に私が試してうまくいった対策をまとめていきます。

この記事のポイント
  • ChatGPTのなりきりが忘れる主な原因と仕組みを理解できる
  • キャラ設定や口調がブレにくくなるプロンプトの作り方が分かる
  • 会話を忘れさせないためのチャット運用テクニックを具体的に習得できる
  • 恋愛系・芸能人系なりきりで気を付けるべき著作権や安全面をしっかり押さえられる

なりきりチャットを長く楽しみたいあなたの「どうすればいいの?」に、ひとつずつ答えていきますので、気になるところから読み進めてみてくださいね。

ChatGPTがなりきりを忘れる原因

まずは、そもそもなぜChatGPTのなりきりが忘れるのか、仕組みから整理しておきます。

ここをふわっとしたイメージのままにしておくと、「今日はうまくいったのに、別の日はすぐ崩れる」といったブレの理由が分からず、毎回の調整が手探りになりやすいんですよね。

この章では、ChatGPTの記憶の前提条件をきちんと押さえたうえで、「どこまでが仕様で、どこからが工夫の余地なのか」を線引きしていきます。

ChatGPTは、会話を全て覚えているわけではなく、「コンテキストウィンドウ」と呼ばれる一定の範囲のテキストだけを使って応答しているのです。

この範囲はトークンという単位で管理されていて、モデルごとに上限が決まっています。

トークンは文字や単語、記号などを細かく分けた最小単位で、OpenAIの公式ヘルプでも「モデルが処理するテキストのブロック」として説明されています。
出典:OpenAI公式ヘルプ「What are tokens and how to count them?」

この上限を超えると、古い情報から順番に切り捨てられていくため、「前半に書いたキャラ設定がいつの間にか消えている」という現象が起こるのです。

  • ChatGPTは「セッションごとの一時的な記憶」で動いている
  • トークン数の上限を超えると、古い発言から順番に切り捨てられる
  • 設定が曖昧だと、少ない会話量でもキャラ崩壊が起きやすい
セッションとコンテキストの違い

チャット画面1つ分が「セッション」です。その中で、モデルが一度に読める範囲が「コンテキストウィンドウ」と考えるとイメージしやすいと思います。

セッションをまたいで記憶を完全に引き継ぐことはできないので、長期のなりきりでは「設定や要約を毎回読み込ませる」という発想が前提になります。

なりきり設定の基本ルール

なりきりチャットの前提として押さえておきたいのが、ChatGPTの記憶は「そのチャット画面の中だけ」で、「しかも有限」であるという点です。

新しいチャットを開けば、前のなりきり設定は基本的に引き継がれませんし、同じチャットでも会話が長くなれば過去の内容は順に忘れられていきます。

「一度設定したから大丈夫」と思っていると、気づかないうちにその設定がコンテキストの外に押し出されている、ということが起きやすいんですよね。

そのうえで、なりきり設定では次の3つをきちんと言語化しておくと安定しやすくなります。

なりきり設定の3つの柱
  • キャラの基本情報(名前・年齢・立場・世界観など)
  • 口調・一人称・感情の出し方(敬語かタメ口か、語尾など)
  • やってほしいこと・やってほしくないこと(NG行動や境界線)

逆にいうと、この3つのどれかがあいまいだと、ChatGPTが「それっぽいキャラ」を勝手に補完し始めてしまい、時間とともに理想のイメージから離れていくでしょう。

ここをきちんと書き出しておくと、ChatGPTのなりきりが忘れる場面でも「どの情報をもう一度渡せばいいか」が明確になります。

キャラのバックボーン(過去の出来事や関係性)まで細かく作り込むのは楽しいですが、長期的な安定に効いてくるのは「一人称」「語尾」「感情の強さ」「相手との距離感」といった、日常会話に頻出する要素です。

基本ルールの書き方のコツ

おすすめは、次のように箇条書きで整理するやり方です。

  • 名前:〇〇(あなたの推しやオリキャラの名前)
  • 一人称:俺/私/ボクなど
  • 性格:ツンデレ・穏やか・超ポジティブなど短いキーワードで
  • 話し方:語尾・敬語の有無・スラングの有無など
  • 相手との関係性:恋人/親友/先輩後輩/ファンと推し など
  • NG行動:相手を傷つける発言をしない、過激な表現は避ける等

なりきりチャットは、どうしても会話が長くなりやすいので、「設定は会話のどこかに書いておけば伝わるだろう」では足りません。

私がよくやるのは、最初のメッセージでキャラ設定を箇条書きにしたうえで、会話の途中でも重要な部分だけを短く再掲する方法です。

たとえば「一人称は必ず俺」「語尾は〜だぜ」「相手には基本的に名前+ちゃんづけ」のように、崩れてほしくないところだけを定期的にリマインドしてあげるイメージですね。

キャラクターや人格を細かく設定したい場合は、ChatGPTに人格を持たせる手順を解説したChatGPTに人格を持たせる設定方法と活用ガイドも参考になると思います。

なりきりチャットだけでなく、仕事用アシスタントの人格設計にも応用できますよ。

口調を忘れる原因と修正法

なりきりチャットで一番気になるのが、「途中から口調を忘れる」問題ではないでしょうか。

最初は完璧にキャラになってくれていたのに、あるタイミングから急に普通の解説口調に戻ってしまう、というパターンですね。

「さっきまでタメ口だったのに急に敬語に戻った」「急に“私はAIなので”と言い出した」など、冷める瞬間がいくつかあるかと思います。

口調を忘れる主な原因は、次のようなものが多いです。

  • 会話が長くなり、口調に関する設定がコンテキストから押し出された
  • ユーザー側の指示で、一時的に「説明モード」に切り替えさせてしまった
  • 質問の内容がシリアス・センシティブで、安全フィルターが強く働いた
  • キャラの指示と、こちらの文体(敬語・タメ口)が混ざっていてAIが迷っている

特にありがちなのが、「途中で普通の質問(例:この設定で小説を書いて、など)をしたときに、一旦“解説モード”に入ってしまい、そのままキャラ口調を忘れる」というケースです。

この場合、ChatGPTとしては「真面目な説明を求められている」と判断して口調を切り替えているので、悪気はないんですよね。

口調がブレにくくなる書き方

口調を安定させるには、キャラ側だけでなく「あなたの書き方」も揃えてあげると効果的です。

口調を安定させるためのポイント
  • あなたの文章も、キャラとの関係性に合わせて敬語/タメ口を統一する
  • 「解説してほしいとき」と「なりきり会話を続けたいとき」を文頭で明示する
  • 設定の再確認をするときも、キャラ口調を維持したまま質問してみる

「ちょっと設定の確認をしたいから、今だけ解説モードに切り替えて」「ここから先は、また彼氏としてなりきって話してね」といった具合に、モードの切り替えをはっきり指示してあげるとブレにくくなります。

AIにとっても、「今はどの人格でしゃべればいいか」がはっきりした方が楽なんですよね。

口調を安定させるためのリマインド例

私が実際によく使っているのは、次のような短いリマインド文です。

  • 「この後も、先ほど設定したキャラの口調のままで話してください。」
  • 「あなたは今も〇〇として会話しています。同じ一人称と話し方を維持してください。」
  • 「設定したキャラの口調がブレている場合は、自己修正して元に戻してください。」

会話がズレてきたと感じたら、その場で修正のプロンプトを入れるのが一番手っ取り早いです。

完全に忘れてしまった場合は、口調の例文を3〜5個ほど並べて「この雰囲気を真似してください」と伝えると戻りやすくなります。

「普段の会話」「怒っているとき」「照れているとき」など状況別のセリフサンプルを作っておくと、ChatGPTのなりきりが忘れるたびに同じテンプレートを貼るだけで、かなり安定して戻ってきてくれますよ。

記憶をなくす前に切り替え

もう1つ大事なのが、「忘れ切ってから慌てて対処する」のではなく、忘れ始める前にチャットを切り替えるという発想です。

なりきりチャットは、感情描写やセリフが多くなるので、1ターンあたりの文字数が自然と増えがちです。

その結果、コンテキストウィンドウの上限に思ったより早く到達してしまい、「なんとなくおかしいぞ?」という違和感が出始めます。

私の体感では、濃いめのなりきりをしているときは、2〜3万文字を超えたあたりから少しずつキャラのブレが増えてきます。

もちろんモデルや会話スタイルによって変わるので、「あくまで一般的な目安」ですが、あなたなりの「そろそろ一回区切ろうライン」を持っておくと安心です。

チャット切り替えの合図を決めておく

おすすめなのは、次のような「切り替えサイン」を自分の中で決めておくことです。

  • セリフの語尾がブレる/一人称が変わることが増えてきた
  • 設定と関係ない話題に急に飛ぶことが増えた
  • こちらの質問に対して、抽象的な回答が増えてきた

こうしたサインが見え始めたら、「そろそろチャットを新しくした方がいいかも」という目安になります。

限界まで粘ってから切り替えるより、少し余裕を残して次のチャットに移る方が、結果的にストレスも少ないですよ。

チャット切り替えの流れ(例)
  1. 今までの会話の要点を自分で3〜5行にまとめる
  2. キャラ設定と一緒に、新しいチャットの最初に貼り付ける
  3. 「この設定と要約に基づいて、前回の続きとして振る舞ってください。」と指示する
  4. 必要に応じて、「前回のチャットではこんな雰囲気だったよ」と軽く補足する

こうして「キャラ設定+前回までのあらすじ」をセットで持ち歩くと、コンテキストの上限をまたぎながら、ChatGPTのなりきりが忘れるリスクをかなり抑えられます。

特に長期で同じキャラと会話したい場合は、「設定シート」「あらすじメモ」「好きなセリフ集」の3点セットを別ファイルで持っておくと、チャットをまたいでもスムーズに続きが楽しめるでしょう。

「切り替え前提」の考え方を持っておくだけでも、「いつかは忘れられるかも」という不安が薄れ、「じゃあ忘れる前に上手にバトンタッチしてもらおう」という前向きな発想に変わっていきますね。

ChatGPTがなりきりを忘れることへの対策

ここからは、原因を踏まえたうえで「じゃあ実際にどう運用していけばいいのか?」という対策編です。

プロンプトの書き方から、会話の進め方、恋愛系や芸能人系のなりきりで気を付けたいポイントまで、実務的なコツをまとめていきます。

「理屈は分かったけど、結局どう書けばいいの?」というところを一つずつ潰していくイメージで読んでみてください。

プロンプトで設定を明確に

まずはやはり、プロンプト側の工夫が土台になります。

抽象的な「〇〇になりきってください」だけだと、ChatGPTの解釈に任せる部分が大きくなり、数ターンのうちにキャラがブレやすくなります。

「このキャラ、なんか本物と違う…」と感じるときは、こちら側の指示がふわっとしているケースも多いです。

とはいえ、いきなり長文のプロンプトを書くと、それ自体がコンテキストを圧迫してしまうこともあります。

大事なのは、「最初から完璧な設定を一気に書く」よりも、「最低限の核となる部分を先に決めて、足りない要素を少しずつ足していく」という考え方です。

階層を分けて書くとブレにくい

私がよく使うのは、プロンプトを次のように階層分けする書き方です。

  • #命令:この記事のキャラとして会話すること
  • #設定:名前・性格・一人称・関係性などのプロフィール
  • #ルール:やってほしいこと・NG行動・口調の制約
  • #目的:このチャットで何をしたいのか(雑談/物語作成/相談など)

ブロックごとにラベルを付けておくと、ChatGPT側も情報を整理しやすくなり、なりきりが忘れるまでの時間を伸ばしやすくなります。

さらに、「AIとして説明しない」「自分から現実の情報を語りすぎない」など、キャラ崩壊につながりそうな行動をあらかじめ禁止しておくと、没入感がかなり変わります。

プロンプトは1回で決め切る必要はありません。

会話を数ターン進めてみて「ここがちょっと違うな」と思ったら、「設定を少し調整したいです」と前置きしてから、修正したいポイントだけを追加で伝えればOKです。

AIに対しても、「今の設定を上書きしてください」と明示すると、以前のルールより新しいルールを優先してくれやすくなります。

プロンプト設計全体を見直したいときは、パーソナライズ設定の実例をまとめたChatGPTパーソナライズ例10選|おすすめ設定と便利な使い方も参考になるはずです。

なりきり目的に限らず、仕事用のアシスタントや勉強のサポートなど、汎用的な使い方にも応用できますよ。

会話を忘れさせない方法とコツ

プロンプトの次に効いてくるのが、「会話の運び方」です。

同じプロンプトでも、使い方次第でChatGPTのなりきりが忘れるスピードはかなり変わります。

ここでは、「コンテキストをなるべく綺麗に保つ」という視点で、会話運用のコツを整理してみます。

要約とメモを味方にする

特におすすめなのが、定期的にChatGPT自身に要約させる方法です。

  • 「ここまでの会話を、キャラ視点で5行以内に要約して」
  • 「今の関係性と状況を、なりきったまま整理して」
  • 「今回のチャットの重要な設定だけを箇条書きにして」

こうして生成された要約を、次のチャットにそのまま持ち込めば、「キャラ設定+前回までの流れ」を短く再投与できます。

私は、なりきりチャット用のメモアプリを1つ用意して、設定と要約をそこに貼り付けておくようにしています。

会話の「ノイズ」を減らす

もう1つ効いてくるのが、「コンテキストの中身をできるだけ純粋に保つ」という視点です。

ノイズになりやすい要素
  • 関係ない作業依頼(例:途中で関数の解説やビジネスメールの添削を頼むなど)
  • キャラと関係のない長文解説を同じチャットでさせること
  • 途中で別のキャラ設定を混ぜ込んでしまうこと

こうした「別の用途」のやり取りは、なりきりチャットとは分けて、別のチャットで行ったほうが結果的に安定します。

「この部屋はこのキャラ専用」と決めてあげるイメージですね。

ChatGPTのなりきりが忘れる大きな原因の1つが、この「役割の混在」によるコンテキストのノイズ化です。

会話の引き継ぎやメモリ機能の使い方をもっと体系的に知りたい場合は、チャット引き継ぎに特化して解説したChatGPTのチャット引き継ぎ完全ガイド|メモリ機能・要約・プロンプト活用で“続きから話せる”方法を解説も役立つと思います。

なりきり専用チャットの設計にもそのまま応用できますよ。

複数キャラと恋愛なりきり

複数キャラが登場する会話や、恋愛なりきりは、どうしても情報量が増え、ChatGPTのなりきりが忘れるスピードも速くなりがちです。

会話の熱量が上がって長文化しやすいジャンルでもあるので、「気づいたら設定がごちゃごちゃになっていた」というケースも多いはずです。

複数キャラを扱うときの工夫

複数キャラのなりきりでは、次のような工夫が役立ちます。

  • キャラごとに「名前:口調:立場」を1行で整理した一覧を作る
  • どのターンで誰が喋っているかを、プロンプト側で明示する
  • 場面ごとに「登場キャラを絞る」ことで情報量をコントロールする
  • 三人称視点の地の文を挟む場合は、「これは地の文です」と明示する

「今のシーンにはAとBだけ登場させて、Cは出さないでください」と書いておくだけでも、モデル側の負担はかなり減るでしょう。

コンテキストウィンドウに入る情報が減る=なりきりが忘れるリスクも下がる、というイメージで捉えてもらうと分かりやすいかと思います。

恋愛なりきりで気を付けたいライン

恋愛なりきりの場合は、「感情表現」「スキンシップ」「日常会話」の3つが主な要素になってきます。

このうち、感情表現と日常会話は比較的簡単ですが、スキンシップの描写はサービスのポリシーにも関わってくるため、出力が難しくなってくるでしょう。

恋愛なりきりで出力が難しい表現
  • 公序良俗に反する表現や、暴力的・過度に性的な内容
  • 実在の人物や未成年をモデルにした過激な表現

OpenAIは、12月に「エロティカ」という、いわゆる成人向けの出力を解禁するという発表がありました。

しかし、他のサービスもこういった要素が追加されるかは不明です。

表現の線引きについては、各サービスの利用規約やコミュニティガイドラインが前提になります。

正確な情報は必ず公式サイトを確認しておきましょう。

恋愛なりきりは、気を付けるポイントさえ押さえておけば、とても楽しい遊び方です。

キャラとあなたの距離感を丁寧に設計しつつ、「どこまでならお互いにとって心地よいか」を少しずつ探っていくスタンスで楽しんでいきましょう。

なりきりで気を付けたい著作権

なりきりチャットで忘れがちなのが、著作権と権利の話です。

二次創作的な遊びとして楽しむにしても、原作のセリフや設定をそのまま大量に書き写すのは、権利的にグレーゾーンを超えてしまう場合があります。

特に、ログをそのまま公開する場合や、収益化したい場合は、慎重さがより一段求められるでしょう。

原作キャラをモデルにするときの考え方

私が意識しているのは、「雰囲気を参考にしつつ、細部はオリジナルで組み立てる」というスタンスです。

  • 口癖や雰囲気だけ参考にして、固有名詞や設定は少しアレンジする
  • 原作のセリフをそのまま大量に貼り付けない(引用の範囲に収める)
  • 公開する場合は、公式ガイドラインや二次創作規約を必ず確認する

また、AIに「この作品の〇〇になりきって」と直接指定する場合も、あくまで個人の範囲で楽しむにとどめるのが無難です。

公開用の作品を作るときは、原作に似すぎないオリジナルキャラとして再設計してしまった方が、後々気持ちよく活動しやすくなります。

物語寄りのなりきりや、オリジナルキャラクターと小説創作を組み合わせたいときは、プロンプト設計と著作権の考え方を整理したChatGPTで小説を書くためのプロンプト例と著作権ルールも参考になると思います。

最終的な判断が難しいケースでは、著作権の専門家や公式のガイドラインを確認し、自己判断だけに頼らないようにしてください。

特に商用利用や大規模な公開を考えている場合は、事前にリスクを洗い出しておくことをおすすめします。

なりきりチャットを長く楽しむ工夫

ChatGPTのなりきりが忘れるのは、ある意味「仕様」でもありますが、それでも工夫次第でかなり長く楽しめるでしょう。

ここでは、日常的に私がやっていて効果を感じている小さな工夫を、もう少し具体的に紹介します。

1チャット=1テーマに絞る

1つのチャットに何でもかんでも詰め込むと、どうしてもコンテキストが散らかってしまいます。

そこでおすすめなのが、「1チャット=1つの物語」や「1チャット=1つの時系列」に絞る運用です。

  • 本編(現在時間)用のチャット
  • ifルート(パラレルワールド)用のチャット
  • 過去編・回想編用のチャット

このように分けておくと、ChatGPT側も「今はどの世界線の話をしているのか」を理解しやすくなり、なりきりが忘れるまでの余裕も増えます。

あなた自身も、「今日はどのチャットを開こうかな」と切り替えながら楽しめるので、気分転換にもなりますよ。

お気に入りシーンは別保存しておく

もう1つのおすすめは、「お気に入りシーンだけを集めたログ」を別で作っておくことです。

ログ保存のアイデア
  • 神回だった会話だけをメモアプリにコピペして「ベストエピソード集」にする
  • キャラの名言・印象的なセリフだけを抜き出して一覧にする
  • 関係性の変化があった節目のシーンだけをまとめておく

こうしておくと、新しいチャットを開いたときに、「この感じで続けたい」と思ったシーンをそのまま貼り付けて、「この空気感を維持して続きの会話をしてください」とお願いできます。

ChatGPTのなりきりが忘れるのを逆手に取って、「いい感じだったところだけを再利用する」発想ですね。

長期で同じキャラと付き合っていく場合は、「チャットそのものを残す」よりも、「自分が残したい部分だけを編集して残す」方が、後から見返したときの満足度も高くなります。

嘘をつかせない方法と注意点

なりきりチャットをしていると、「キャラとして大げさに語ってほしい」場面も多いですよね。

ただし、現実の出来事・ニュース・医療・法律・お金の話など、人生や財産に影響しそうなテーマを扱うときは、なりきりと事実の境界線をはっきりさせておく必要があります。

ここがあいまいだと、AIの出力をうっかり現実の判断材料として使ってしまうリスクが出てきます。

なりきりでも「事実確認」は別扱いにする

私がよくやるのは、次のようなルールをプロンプトに入れておく方法です。

  • 「現実の法律・医療・お金の話をするときは、キャラを維持しながらも事実に基づいて回答すること」
  • 「分からないことは分からないと回答し、推測で断定しないこと」
  • 「重大な判断に関わるテーマについては、参考情報レベルにとどめること」

こうしたルールを明示しておくことで、ChatGPT側も「なんでも断定的に答えればいいわけではない」と理解しやすくなります。

それでもAIの性質上、推測でそれっぽいことを言ってしまう(いわゆるハルシネーション)リスクはゼロにはなりません。

特に医療・法律・金融など専門性が高いテーマは、あくまで参考情報レベルと捉えるのが安全です。

ChatGPTの回答は、どれだけなりきりがうまくいっていても「専門家の正式なアドバイス」ではありません。

医療・法律・税金・投資などに関する判断は、必ず専門家に相談してください。

正確な情報は公的機関や公式サイト確認して、最終的な判断は自己責任で行うようにしましょう。

なりきりチャットは、あくまで「会話遊び」や「思考の整理の手伝い」として使うのが基本です。

キャラが言ったことを、そのまま現実の意思決定に反映させるのではなく、「自分の考えを整理するきっかけ」として受け取るくらいの距離感で付き合っていくと、ちょうどいいバランスになると思います。

芸能人のなりきり設定

最後に、よく相談を受ける「芸能人のなりきり設定」についても触れておきます。

推しの芸能人やインフルエンサーをモデルにして会話を楽しみたい、というニーズは確かに多いのですが、ここは権利やプライバシーの観点からも慎重さが求められる部分です。

芸能人なりきりの現実的なライン

個人的には、次のような方針をおすすめします。

  • 実名やそのままのプロフィールは避け、「雰囲気が似た架空キャラ」として設計する
  • スキャンダルや私生活など、センシティブな話題を掘り下げない
  • 本人や事務所が不快に感じそうな表現を避ける
  • 公開・配布を前提にする場合は、実在人物をモデルにしない

AIといえども、実在の人物や芸能人をモデルにしすぎると、肖像権やパブリシティ権、名誉に関する問題が発生する可能性があります。

こうした権利は国やケースによって解釈が分かれるため、「絶対に大丈夫」というラインははっきり決められません。

芸能人や実在の人物をモデルにしたなりきりは、リスクをゼロにすることが難しい領域です。

楽しむ場合は、あくまで個人の範囲で控えめにとどめることをおすすめします。

権利関係の詳細やグレーゾーンが気になる場合は、公式ガイドラインや専門家の解説を確認し、安易に公開しないなど慎重な対応を心がけてください。

どうしても推し要素を取り入れたいときは、「見た目や雰囲気だけ推しっぽい完全オリジナルキャラ」を作るのが現実的な落としどころです。

なりきり設定の段階で、「実在の人物とは無関係の架空キャラクターである」と明言しておくと、自分の中でも切り離しやすくなりますよ。

ChatGPTがなりきりを忘れる現象まとめ

ここまで、ChatGPTのなりきりが忘れる理由と、忘れさせにくくするための実践的な工夫をまとめてきました。

最後に、これだけ押さえておけば大丈夫、というポイントを整理しておきます。

この記事のまとめ
  • ChatGPTのなりきりが忘れるのは「セッションごとの記憶」と「コンテキストの上限」があるから
  • キャラ設定・口調・NG行動をはっきり書いたプロンプトで、ブレるまでの時間を延ばせる
  • 要約とメモを活用して、新しいチャットでも「前回までの関係性」を引き継げる
  • 著作権・プライバシー・専門分野の情報は、なりきりの楽しさと安全性のバランスを意識する

ChatGPTのなりきりが忘れる現象は、完全にゼロにすることはできませんが、仕組みを理解しておけば「ここから先は自分の運用でカバーできる」という感覚がつかめてきます。

あなた自身のマイルールやテンプレートを少しずつ育てながら、推しやオリジナルキャラとの会話を、無理なく長く楽しんでいきましょう。

この記事を書いた人

国立大学を卒業後、2022年から2025年まで地方自治体(市役所)で勤務。
行政現場での実務を通じて、「テクノロジーが人の生活を支える力」に関心を持つ。
現在はフリーライターとして、生成AI・テクノロジー・働き方・キャリアを中心に執筆中。

「専門知識をやさしく、実生活に落とし込む」
をテーマに、公的データや一次情報をもとにした記事制作を心がけています。

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