Canvaの商用利用はどこまでできる?ハンドメイドやチラシ作成の注意点まとめ
Canvaの商用利用はどこまでOKなのか、ハンドメイドやチラシを作って配布・宣伝していいのか、
ここ気になりますよね。
特に迷いやすいのが、素材やテンプレートの使い方、フォントのライセンス、ロゴの扱い、著作権と利用規約の境界線あたりです。
無料プランとCanva Proの違い、印刷用PDFの出し方、塗り足しやトンボ、ラクスル入稿の注意点、POD(プリントオンデマンド)でのグッズ販売まで、つながって見えてくると思います。
この記事では、ハンドメイド販売でよくある「これって再販売?」「素材の単独利用ってどこから?」「ディズニーなどのBranded素材は使える?」みたいな不安を、実務目線でほどいていきます。
ただし、規約や各サービスの条件は変更されることがあります。
最終的には、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
- 無料とProで商用利用の体感差がどこに出るか
- 素材の単独利用・再販売NGを避ける考え方
- テンプレ販売やPDF配布の安全な線引き
- チラシ印刷と入稿の失敗を減らす手順
Canvaの商用利用はどこまでか|ハンドメイドやチラシ作成入門

まずは「チラシを作って配る・お店やイベントで使う」用途を軸に、Canvaの商用利用でつまずくポイントを整理します。
結論から言うと、完成したチラシを販促物として使うのは問題になりにくい一方、素材をほぼそのまま再配布・再販売する形はリスクが上がります。
無料とProの商用利用差
ここ、めちゃくちゃ聞かれます。
「無料だと商用利用は危ない?」「Proなら全部OK?」みたいなやつですね。
結論、商用利用の可否はプランだけで決まらないので、ここで変に怖がる必要はないです。
とはいえ、実務では無料とProで“できあがりの安定感”と“運用のラクさ”がかなり変わります。
私が現場で一番差を感じるのは、作業の時短と選べる素材の幅、そして加工工程の少なさです。
ハンドメイドのチラシって「商品の写真を整える」「背景をスッキリさせる」「ブランドの色で統一する」「SNSやイベント情報を分かりやすく載せる」みたいに、地味に工程が多いんですよ。
ここでProの機能があると、毎回の手作業が減って、結果的に継続がラクになります。
チラシを継続的に回すなら、Proは“商用の可否”というより“運用コスト削減”の面で必要です。
もう少し噛み砕くと、無料でもチラシは作れます。
ただ、作る回数が増えると「似たデザインを量産したい」「色とフォントを統一してブランド感を出したい」「写真を一発で整えたい」みたいな要求が出てきて、無料だと工数が積み上がりやすいです。
| 観点 | 無料 | Pro |
|---|---|---|
| 素材・テンプレ | 無料範囲で十分作れる | 選択肢が増えて作業が早い |
| 背景除去/透過 | 制限が出やすい | 画像加工が一気に楽 |
| ブランド運用 | 統一が手作業になりがち | ブランド管理がやりやすい |
| 継続制作 | 回数が増えると手間が増える | テンプレ運用で量産が楽 |
無料で走り切れる人・途中でしんどくなる人
無料で走り切れる人は、だいたい「チラシはたまに作る」「SNS投稿が中心で印刷物は少ない」「写真加工は他のアプリでやる」タイプです。
逆に途中でしんどくなる人は、「毎月イベントがある」「委託先が増えて告知が増える」「季節商品で頻繁に差し替える」タイプ。
あなたがどっち寄りかで判断すると、すごく納得感が出ます。
月に2回以上チラシや告知物を作るなら、Proを検討する価値が出やすいです。あくまで一般的な目安ですが、作業の積み上げが一気に効いてくるでしょう。

「無料でどこまでいけるか」を先に把握したいなら、私が別でまとめた記事も参考になります。
素材単独利用と再販売のNG

Canvaの商用利用で一番事故りやすいのが、素材を“単独利用”に近い状態で使ってしまうパターンです。
チラシは「完成した販促物」なので基本は問題になりにくいんですが、作り方によっては「ほぼ素材の再配布」に見えやすくなることがあります。
ここ、気になりますよね。
だって、見た目だけだと境界が分かりにくいから。
まず前提として、素材単独利用の考え方はCanva公式のルールにも書かれています。
迷ったら一次情報に当たりましょう。
(出典:Canva公式「Canvaを使って販売用のデジタルおよび物理的な製品をデザインする」)
素材を貼って終わり、色を変えただけ、サイズ変更だけみたいな最小変更は“単独利用”扱いに寄りやすいです。
単独利用っぽく見える典型パターン
たとえば、写真素材1枚をどーんと全面に置いて、隅に小さく屋号だけ載せる。
これ、チラシとしては成立するんですけど、「デザインとしての編集」より「素材の見せ方」に依存しすぎていて、単独利用に近いニュアンスになりやすいです。
もうひとつ多いのが、イラスト素材をたくさん並べて“素材シート”っぽく配るパターン。
これはチラシというより、素材そのものを配布しているのに近いので、避けるのが無難です。
ハンドメイドチラシで安全側に寄せるコツ
じゃあどうすればいいか。
私は、チラシを「販促物としての情報設計」に寄せるのが一番強いと思ってます。
つまり、素材を主役にしすぎず、あなたのブランド情報や購入導線、商品の特徴が“主役”になる構造にするということです。
- 写真・見出し・価格・導線(QRなど)を組み合わせて「販促物の情報設計」にする
- 素材は主役にしすぎず、全体の構成の一部として使う
- 同じ素材でも、配置・余白・タイポグラフィで「別の体験」にする
“別の体験”を作る具体例
たとえば、背景に淡いテクスチャ素材を敷いたうえで、商品写真をメインにし、上部に「新作」「限定」「イベント」などの情報を載せ、下部にSNSとQRを置く。
これなら素材は“背景の演出”でしかなく、チラシの目的(宣伝と導線)が中心になります。
逆に、素材が主役になってしまうと、チラシの目的より素材が前に出て、単独利用っぽく見えやすい。
ここを意識するだけで、リスクはぐっと下がります。
チラシを見た人が最初に受け取るのが「素材」ではなく「あなたの商品やブランドの情報」になっているかをチェックすると迷いが減ります。

もちろん、個別ケースで線引きが変わることもあります。
だからこそ、最終的には正確な情報は公式サイトをご確認ください。
判断が難しい場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
テンプレート販売とリンク
ハンドメイド作家さんだと、「チラシのテンプレを作って販売したい」「同業向けにデザインを提供したい」も出てきますよね。
これ、やり方次第で全然いけるんですが、落とし穴も多いです。
ポイントは、完成物として渡すのか、編集できるテンプレとして渡すのかでルール感が変わるところです。
完成物(例えばPDF)を「このお店の告知チラシとして作りました」で納品するのは、デザイン制作の一般的な仕事の形に近いです。
一方で、テンプレとして販売する場合は「買った人が再編集する前提」なので、素材や提供形態(リンクなのか、ファイルなのか)に制限が出やすいです。
ここ、めちゃくちゃ混乱しがちなんですよ。
Pro素材が含まれるテンプレを販売する場合、Canvaテンプレートリンクとしての提供に限られるなど制限が出ます。
実務での分け方(目安)
- チラシ制作代行(完成PDF納品):クライアントの要望を反映した完成物として納品
- テンプレ販売(編集前提):リンク共有や提供形態に注意が必要
テンプレ販売でやりがちなNG寄りの作り方
よくあるのが「Canvaの素材をメインにしたテンプレを、ダウンロード可能なデータとして配る」パターンです。
これ、受け取った側が素材を抜き出して再利用できてしまう形になると、素材の再配布に寄ってしまいます。
テンプレとして提供するなら、受け取った人がCanva上で編集して使う、という形に寄せた方が安全です。
規約は状況で細かく変わるので、テンプレ販売・納品フローを作る前に、必ず公式のヘルプ・利用許諾契約を確認してください。
迷う場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
「リンクで渡す」時の運用チェック
テンプレリンクで渡すなら、運用面も大事です。
たとえば「閲覧のみ」「編集可」「コピー可」みたいな共有設定がズレると、意図せずテンプレが拡散することがあります。
販売するなら、購入者が迷わないように、使い方を説明した簡単なガイド(使い方、編集箇所、印刷設定の注意)を添えるとトラブルが減ります。

デジタル配布系の線引きに不安がある場合は、同じ「配布・販売」が絡むテーマとして、LINEスタンプの記事も判断材料になります。
フォントと写真の著作権

チラシは「情報」を載せるので、フォントと写真の扱いが超重要です。
ここを雑にすると、商用利用以前に権利トラブルになりやすいんですよ。
特にハンドメイドは、ファンが付くほど拡散されやすいので、チラシがSNSに載ったり、イベントで配布されたりして“想定外に広がる”ことがあります。
だからこそ、最初から守りを固めておくと安心です。
フォントで押さえるポイント
Canva内のフォントは基本的に使いやすいですが、気をつけたいのは外部フォントをアップロードする場合です。
外部フォントは、Canvaの規約ではなく、フォント提供元のライセンスに従う必要があります。
つまり「商用OK」と書かれていても、再配布の可否や、ロゴ用途の可否、印刷物の利用範囲など、細かい条件が付くことがあります。
現場でありがちなのが「雰囲気に合うフォントを見つけたから入れた」→「実は商用NGだった」みたいなパターンです。
ここは、テンションで突っ込まない方がいいです。
フォントの名前とライセンス条件は、最低限メモしておくのがおすすめです。
写真(人物・ロゴ・建物)で押さえるポイント
写真はさらに地雷が多いです。
人物が識別できる写真、ブランドロゴが写り込む写真、有名な建築物が主役の写真などは、ケースによって追加の権利処理が必要になることがあります。
たとえば、イベント会場で撮った写真をそのまま背景に使ったら、偶然写り込んだ人が識別できる、みたいなケースもあります。
チラシは配布範囲が広がりやすいので、「誰の権利が絡むか」を先に想像しておくのが安全です。
自分で撮影した商品写真(自作物)+自分の文章(コピー)+自分のブランド要素(色・フォント運用)を軸にすると、権利の不確実性が一気に下がります。
フリー素材でも油断しない
「フリー素材だからOK」と思いがちですが、フリーにも種類があります。
商用利用可でもクレジット表記が必要だったり、加工の可否が限定されていたり、再配布が禁止されていたりします。
チラシは“配布物”なので、再配布の扱いに近い挙動になるケースもあります。
だからこそ、フリー素材を使うときほど利用条件を一度確認しておくと、後からヒヤッとしません。

ここも繰り返しですが、最終的には正確な情報は公式サイトをご確認ください。
ロゴと商標登録は要注意
ハンドメイド作家さんほどロゴを作りたくなりますが、ここは慎重にいきましょう。
ロゴは「ブランドの顔」なので、チラシに載せると一気にそれっぽくなります。
ここ、気持ちは分かります。分かるんですが、Canvaの素材やテンプレに依存したロゴは、他の人と似る可能性があり、商標登録との相性が悪いことがあります。
理由はシンプルで、テンプレや素材は“非独占”だからです。
同じ素材や似た構成のロゴが世の中に複数存在し得る以上、独自性を強く主張しにくい場面が出てきます。
ハンドメイドで最初は趣味寄りでも、人気が出て事業化したタイミングで「商標どうしよう」ってなる人が多いので、最初から知っておくと後で楽です。
「登録できる/できない」をここで断定するのは危険です。
商標は国・区分・先行商標などで結論が変わります。
正確な情報は公式サイトをご確認ください。
私がすすめる現実的な方針
- まずはCanvaで“仮ロゴ”を作って運用し、ブランドの方向性を固める
- 長期運用や商標を視野に入れるなら、オリジナル性を高めた設計に寄せる
仮ロゴ運用のやり方(失敗しにくい)
仮ロゴの段階では、ロゴそのものに過度な意味を持たせすぎず、色・フォント・余白・写真のトーンを揃える方が効きます。
チラシは「ロゴが美しい」より「全体が統一されている」方が信頼感が出るんですよ。
だから、ロゴだけ頑張るより、チラシの見出しフォント、価格表示のスタイル、QRの置き方まで一緒に設計した方がブランドとして強いです。

ロゴ+見出し+写真のトーン+余白をセットで揃えると、一気に“ちゃんとしてる感”が出ます。
ディズニーなどのBranded素材はNG

ディズニーなどのBranded素材は、見た目の吸引力が強いので、ついチラシにも使いたくなります。
でも、ここはかなり明確に制限が出る領域です。
結論から言うと、商用の販促物(ハンドメイドや販売促進チラシ)にBranded素材を混ぜるのは、基本的に避けた方がいいです。
「ちょっと飾りに使うだけなら…」と思いがちなんですが、チラシは“販売促進”そのものなので、Branded素材の利用条件から外れやすいです。
ここで無理に攻めるメリットって実はあんまりないんですよ。
なぜなら、あなたのハンドメイド作品の価値は、あなたのデザインや世界観で勝負できるからです。
ディズニー系のBranded素材は、個人・非商用・教育目的に限定される旨が示されており、販売促進のチラシ(商用)での使用は避けるのが安全です。
Branded素材を避けても“映える”チラシは作れる
じゃあBranded素材を使わないと映えないのか?というと全然そんなことはないです。
むしろ、ハンドメイドは「商品の質感」と「作家のストーリー」で映えます。
たとえば、背景をシンプルにして商品写真を主役にし、見出しは太めで読みやすく、色はブランドカラーを1色だけ効かせる。これだけで十分プロっぽく見えます。
Branded素材の代わりに、手描き風のライン、淡い紙テクスチャ、シンプルな図形(丸・線・枠)を使うと、世界観を壊さずに華やかさを足せます。

Branded素材はディズニー以外にもあり得ます。
素材の詳細(ライセンス表示や注意書き)を確認し、判断に迷ったら使わない、またはCanvaサポートに確認するのが一番堅いです。
Canvaの商用利用はどこまでか|ハンドメイドやチラシ作成の応用

ここからは「実際にチラシを作って配布する」フェーズに落とし込みます。
デザイン初心者でも、手順を固定するとクオリティが安定するでしょう。
あくまで一般的な目安として、失敗が減る流れをまとめます。
ハンドメイドやチラシ作成のやり方
チラシ作りで一番大事なのは、デザインスキルより先に情報設計です。
ハンドメイドは「商品そのものの魅力」+「作家としての信頼」+「買う導線」が揃うと強いです。
つまり、チラシの目的は“オシャレ”より“伝わる”なんですよ。
ここ、意外と盲点かもしれません。
まず、あなたのチラシが配られる場所を想像しましょう。
イベント会場、委託先のレジ横、作品と一緒に同梱、SNSの投稿画像として流用…いろいろありますよね。
どの場面でも共通するのが「読まれる時間が短い」ことです。
だから、情報の優先順位を決めて、見た瞬間に理解できる構造にすると勝ちやすいです。
チラシの型(これだけで迷いが減る)
- 上段:屋号(ブランド名)+一言キャッチ
- 中段:商品写真(主役は1〜3点に絞る)+価格帯
- 下段:購入導線(QRコード/URL)+SNS/イベント情報
- 余白:詰め込みすぎない(信頼感が出る)
Canvaでの作業ステップ
- サイズを決める(A4/はがき/名刺など)
- テンプレは“構成の参考”として選ぶ
- 写真と文章を先に置き、最後に装飾を足す
- 色は多くても4色以内に抑える
「テンプレを完成形にしない」理由
ここでのコツは、テンプレを完成形にしないことです。
テンプレは便利ですが、テンプレ感が強いと「どこかで見たデザイン」になりがちです。
ハンドメイドは“あなたの世界観”が価値になるので、写真・言葉・配色で「あなたっぽさ」を足す方が効きます。
具体的には、キャッチコピーをあなたの言葉に変える、商品写真を主役にする、カラーはブランドカラーを軸にする、見出しフォントは固定する、など。
これだけで「テンプレに当てはめた感」が消えて、オリジナル性が出ます。

チラシの上部に「作家名+一言(例:ひとつひとつ手作業で制作しています)」を入れると、初見の人に信頼感が出やすいです。
文章が長いと読まれないので、短く入れましょう。
チラシ印刷におけるPDFと塗り足し

チラシが「画面で見るだけ」なら多少のズレは許容できますが、印刷はシビアです。
PDFの書き出しと塗り足し、トンボ(トリムマーク)は、最低限押さえましょう。
ここ、やることはシンプルなんですが、知らないと地味に損します。
印刷してから「端が白い…」「文字が切れた…」ってなると、心が折れますよね。
一般的な目安としての印刷チェック
- 印刷用PDFで書き出す(用途に応じて設定)
- 塗り足しが必要な場合は、端まで背景を伸ばす
- 細い文字・細い線は印刷で潰れやすいので太めに
塗り足しと安全マージンの考え方
塗り足しは「断裁のズレを吸収するための余白」みたいなものです。
背景がベタ塗りや写真背景の場合、用紙を切るときに少しでもズレると、端に白い線が出ることがあります。
これを防ぐのが塗り足しです。逆に、文字やQRなどの重要情報は、端に寄せすぎないのが鉄則です。
断裁ズレで切れたら終わりなので。
印刷会社によって推奨設定が違います。
入稿前に必ず各社の入稿ガイドを確認してください。
印刷で崩れやすい要素トップ3
- 小さすぎる文字:読みづらいし、潰れやすい
- 細すぎる線:印刷で消えたりムラが出たりする
- QRが小さい:読み取れないと導線が死ぬ

PDFのズレやレイアウト崩れが気になる場合は、原因と対策をまとめた記事も用意しています。
ラクスル入稿とサイズ調整
ラクスルのような印刷サービスを使うと、ハンドメイド作家さんでもコストを抑えつつ安定品質で刷れます。
ただ、入稿でつまずくポイントはだいたい決まっていて、サイズと余白とデータ形式です。
ここ、最初は慣れないですよね。
私も最初は「PDF出せばOKでしょ」って思ってました。
でも、実際は「仕上がりサイズに合ってるか」「塗り足しの有無」「文字やQRの位置」「画像の荒さ」みたいなチェック項目があって、そこを外すと差し戻しになったり、最悪そのまま印刷されて事故ったりします。
特にイベント前は時間がないので、事前にチェックリスト化しておくと安心です。
入稿前に確認したいこと(目安)
- サイズ:仕上がりサイズが合っているか
- 余白:断裁ズレを見越して端に重要情報を置かない
- 解像感:写真が荒くないか(拡大しすぎていないか)
- QR:読み取れるサイズか(印刷後を想定)
サイズ調整で迷いがちなポイント
たとえばA4で作ったデザインを、勢いでA5に縮小して入稿する、みたいなことをやると、文字が一気に小さくなって読みにくくなります。
サイズを変えるなら、単純縮小ではなく、見出しの大きさや余白の取り方を“そのサイズに合わせて”作り直す方が綺麗です。
手間に見えるんですが、配布物の効果(読まれる確率)が変わるので、結局コスパがいいです。
QRコードは必ず実機テスト
特にQRコードは、デザイン上は小さくしたくなるんですが、印刷後に読めないと意味がないので、スマホでテストしてから入稿するのが安心です。
テストは「画面上で読み取れるか」だけじゃなくて、「少し離れた位置から読み取れるか」「暗めの場所でも読み取れるか」もやると本番で困りません。

QRの近くに「Instagramはこちら」「新作一覧はこちら」みたいな短い説明を添えると、読み取り率が上がりやすいですよ。
PODグッズ販売と注意点

ハンドメイドと相性がいいのが、POD(プリントオンデマンド)です。
Tシャツ、トート、ステッカーなど、在庫を持たずに展開できるのは魅力ですよね。
イベントの物販に少量だけ置いたり、オンラインで受注生産にしたり、やり方はいろいろあります。
ただし、PODは「印刷して売る」ので、素材の扱いがチラシより厳しく見られることがあります。
特に、素材を単独利用しただけのデザインになっていないか、そしてPODサービス側の利用規約で「権利保証」や「第三者権利の侵害がないこと」を求められていないかは、必ず確認してください。
ここ、見落としがちです。
サービスによっては「アップロードするデザインの権利を自分が所有している」ことを求める場合があります。
Canva素材は“所有”ではなく“ライセンス利用”の考え方になるため、条件によっては相性が悪いケースもあります。
正確な情報は公式サイトをご確認ください。
チラシとPODの違い(ざっくり)
チラシは販促物で、情報を伝えるのが主目的です。
だから素材は背景や装飾として使われやすい。
一方、PODは「デザイン自体が商品」になります。
つまり、素材が主役になりやすい構造です。
ここで素材をそのまま貼っただけ、みたいなデザインになると、単独利用・再販売の疑いが強くなります。
安全側に寄せるなら
- 自作イラスト・自作写真・自作テキストを主役にする
- Canva素材は補助として使い、主役にしない
- Branded素材は商用に使わない
“自作要素”を増やすのが最強
PODで一番強いのは、あなたのオリジナル要素がはっきりしているデザインです。
たとえば、あなたのハンドレタリング(手書き文字)をスキャンして取り込む、手描きの模様をパターン化する、作品の写真を加工してグラフィック化する、など。
これって難しそうに見えますが、実は「あなたの作品づくり」と地続きなので、ハンドメイド作家さんは相性がいいです。
PODは“デザインが商品”なので、オリジナル要素が増えるほど強くなります。

そして最後に大事なことをもう一度。
規約やサービス条件は更新されることがあります。
最終的には、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
Canvaの商用利用はどこまでか|ハンドメイドやチラシ作成のまとめ
最後に、Canva商用利用はどこまでOKか、ハンドメイドチラシでの判断を一言でまとめると、完成した販促物としてのチラシ運用は進めやすい一方で、素材の単独利用・テンプレの提供形態・Branded素材は要注意です。
ここを押さえておけば、余計に怖がらずに、でも雑に踏み抜かずに進められます。
- これは「完成したチラシ」か、それとも「素材の再配布」に近いか
- テンプレとして渡すなら、提供形態(リンク/ファイル)に制限がないか
- 人物・ロゴ・ブランドが絡む素材を使っていないか
- 規約変更の可能性を前提に、公式情報を確認したか
今日からできる“安全運用”の一手
私が一番おすすめしたいのは、チラシを作る前に「あなたのブランドの固定要素」を決めることです。
具体的には、メインカラー1色、サブカラー1色、見出しフォント1つ、本文フォント1つ、写真のトーン(明るめ/落ち着き/ナチュラル)を決める。
これだけで、テンプレ依存が減ってオリジナル性が上がり、素材単独利用のリスクも下がり、チラシの完成度も上がります。
いいことだらけです。
繰り返しになりますが、規約や仕様は変更される可能性があります。
正確な情報は公式サイトをご確認ください。
判断が難しいケース(商標、権利処理、販売形態の設計など)は、最終的な判断は専門家にご相談ください。


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